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<シーカヤック>免許不要で気軽だが 初心者は十分な指導を  5/4(金) 15:37配信



5/4(金) 15:37配信

 ◇事故の多くは「気象海象不注意」「操船技能不足」

 パドルを使って自力で海上を進むシーカヤック。免許などは不要な上、海の自然を満喫できることから、気軽に楽しめるレジャーとして人気が高い。だが、先月5日には静岡県南伊豆町からカヤックに乗って出発した男性2人が行方不明になり、1人が遺体で見つかる事故が発生。現地をよく知る人からは「知識や判断力のほか体力も必要な究極のアウトドアスポーツ。天気などによっては、海に出ない勇気も必要だ」との声も上がる。【古川幸奈】

 下田海上保安部によると、2人はこの日朝、全長約7メートルのカヤックで子浦海岸を出発。南東に約10キロ離れた石廊崎(いろうざき)で折り返す予定だったが、夕方になっても戻らなかった。2人の経験年数などの詳細は不明だが、昨年の同時期にも同じコースでカヤックに乗った経験があったという。同日午前、石廊崎沖周辺では、風速14メートル前後の強い風が吹いていた。

 下田市などでシーカヤックスクールを運営する「海唯人(かいと)」(東伊豆町)の長桶純至代表(63)は「風速が10メートル前後に達すると高度な技術と経験が必要。14メートル以上では台風並みに感じ航行不能に陥ることもある」とする。

 海上保安庁によると、2012年からの5年間で、シーカヤックを含む「カヌー」で事故に遭ったうち約4割が風や潮流などを十分に考慮しなかった「気象海象不注意」に原因があった。種類別では、転覆後も船を元の状態に戻せなかったなどの「操船技能不足」が最も多かったという。

 当日の海の状況などは、同庁がホームページで更新する「海の安全情報」(http://www.kaiho.mlit.go.jp/info/mics/)で確認できる。長桶さんは「『せっかく来たから』と、気象条件などを考慮せずに海に入るのは危険」と訴える。講習などがいらず、転覆後の処置や流された場合の操船技術などを知らない人も多いといい「初心者は十分な知識を持ったインストラクターの指導を受けながら楽しんでほしい」としている。

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