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海のレジャーに安全指針 海保、ミニボートなど


海のレジャーに安全指針 海保、ミニボートなど

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海上保安庁は「スタンドアップパドルボード(SUP)」やミニボートなど、最近人気が出ている海のレジャースポーツの注意点をまとめた指針を新たにつくる。免許が要らず手軽に始められる一方、知識の不足から海難事故につながるケースが増えているためだ。夏前にもホームページで公表し、安全に楽しむのに必要な知識を身につけてもらう。

SUPはサーフボードのような板の上に立ち、パドルをこいで前に進む水上スポーツ。米国や欧州で人気を集め、日本でもここ数年で愛好家が急増した。ミニボートは長さが3メートル未満で、エンジン出力が1.5キロワット未満のボート。この2つとカヌーは、操縦に必要な免許や自動車の車検に当たる船舶検査がない。

新たに作成する指針は「ウォーターセーフティガイド」。レジャーシーズンの夏までに、海上保安庁の安全情報サイトで順次公表する。


 盛り込む内容は検討中だが、SUPやカヌーでは、体とボード・船体を結び付けるコードの装着や救命胴衣の着用を求める。パドルのこぎ方などインストラクターによる講習を受けるための情報も掲載する。

ミニボートに関しては沖に出た場合の他の船との接触事故を防ぐため、旗を掲げることなどを推奨する方針だ。

 同庁によると、SUPの海難事故は2014年から増え始め、17年までの4年間に50件発生した。13年までの4年間は2件だった。17年の事故は20件に上り、過去10年間で最多。風や波などの気象条件を確かめないまま海に出て、戻れなくなるケースが多いという。

神奈川県茅ケ崎市では17年10月、SUPで遊んでいた人が溺れて亡くなるなど、死亡事故も14年以降で4件あった。

 ミニボートは17年に72件の事故が起き、件数は5年前に比べ25%増えた。転覆が最も多く、大型連休中の4月30日にも福井県美浜町で釣り客が乗ったミニボートが波を受けて転覆し、乗船者が110番通報した。カヌーも17年に34件の事故が発生している。

同庁安全対策課の担当者は「知識が不十分な初心者が海に出て、事故につながるケースが目立つ」と話す。SUPで海に出た人が「進行方向を反転できず、帰れなくなった」と通報した事例もあった。従来、人気のあった水上オートバイは免許の取得が必要で、操縦に一定の知識が求められていた。

このため3種類のスポーツについて、海保や消費者庁、経産省などの省庁とメーカー、民間団体が17年度から意見交換会を開催。安全に楽しむための装備品や点検方法などについて、統一的な見解をまとめる作業を進めていた。水上オートバイについてはすでに指針を作成、公表している。






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