『三風四雨、早春漕海』 【八】ネームレスタワー
- Category: 旅・ニセコ 知床 小笠原 九州島
- 2006年04月04日

野間崎の沖合いに巨大な人工物発見。船?海底に埋蔵物でも?
笠沙から野間崎、秋目湾へ。
『雨が風を連れてくる』
5時半に起床。断続的な雨。
7時に出るが、風がどこまであがるか分からないので一旦
出た浜にもどるも、サーフになっている。
1時間半で急速に悪くなる。初めての場所で初めての展開。
上陸時にカヤックを傷つける恐れがあったので近くの漁港に避難。

岬を回り込み後浜に向かう途中。風車が風を切る音が響く。
11時に再出発。高崎鼻を越えて野間岬の核心部へ侵入。
真っ白な霧の中の岬越えはカヤックに魂を入れる作業だった。
ホームから線路を見下ろすくらいのうねりの山々。
ときおり、どうっと波頭が崩れ落ちる。
うねりのそこに入れば風が当たらない。
この日、天候悪化の為、鹿児島空港は27便欠航だった。
ウインドパークに上陸。
時間が遅いのとせっかくの岬なので民宿を探すが、
月曜日でどこもやすみ。
再び、ところどころ水煙がはしる海に漕ぎ出す。
穏やかな水面に岬を越えた風が吹き降ろして、水面に縞模様ができる。

小さなネームレスタワーがいくつも聳え立つ。
坊津は伊豆のように洞窟があるわけではないがロケーションはすこぶる良い。
まず、海が美しい。
『ネームレスタワー』はここから。
http://www5a.biglobe.ne.jp/~hoshina/elcap.htm
『岩と雪』に掲載された『垂直のクルーズ』は心に残る記録です。
ネ-ムレスタワー南壁のフリー化は1988年に
ドイツのヴォルフガング・ギュリッヒらによりなされている。
ギュリッヒはS・スタローンの映画『クリフハンガー』でクライミングのスタントを担当した。
群青色の海。
この日は秋目の『がんじん荘』に投宿。
http://www4.synapse.ne.jp/ganjinsou/index.htm
秋目はアコウとソテツのひなびた集落だ。森が美しい。
ここの『満月が海に沈む朝』のイベントは
聞いただけでもうらやましかった。
秋にあまくさでもやろう。