『三風四雨、早春漕海』 【一】 出発の朝
- Category: 旅・ニセコ 知床 小笠原 九州島
- 2006年03月03日

本渡~長島海峡~伊唐島~長島
出発の朝は厳しく冷え込み、何もかも凍てついた。
放射冷却だ。天気は良いに決まっている。
事務所のそばの佐伊津漁港から出艇。
この時期、こんなすばらしい凪の日は月に1回あるかないか。
百も承知だが、2月から3月は年で一番気象条件が厳しい。
その代わりに、日に日に春の訪れを感じることができる。

昇降橋のある本渡の瀬戸を下げ潮に乗り通過する。
長島海峡を南下して伊唐の瀬戸を抜けて、長島の東海岸に侵入する。
何年ぶりかでシングル艇のラダーを使った。本当に何年ぶりだろう。
6年ぶりくらいかもしれない。
写真を撮るときにとても安定する。
目的地と距離が分かっている時は重宝する。
今日のキャンプ予定地は30キロ南の東海水浴場だ。

温泉は『東泉望』¥300 東海水浴場から徒歩20分
お風呂からの多島海の夕景はすばらしい。
日本のブリティッシュコロンビアのようだ。
脱衣場で声高にブリの出荷を話しこんでいた漁師たちも
じっと窓の外の景色を見ている。
まもなく黄金の月が昇る。
こうこうと光る満月に背中を押されてキャンプ場への路を下った。