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7月15日のビバーク またまたその後


 荒れる30分前の午後2時前におかしいなと感じていました。
もう一度、スノーケルに出て行くゲストを引きとめようかと思ったのですが
すぐに戻ってこられたので何も告げませんでした。
このへんの判断は微妙ですが水の中にいる分には安全ですから。

 22メートルを記録した気象台の牛深測候所はプロテクトされた場所にあるので
最南端の築の島でははるかに強い風が吹き荒れていたはずです。




 ビバーク中もタープの下で『寒くありませんか』と声をかけて顔色を見ていました。
冬山で行動中は凍傷対策で相手の顔や動きを良く観察します。
 お互いに低下した判断力をカバーする意味もあるのかもしれません。

ドライバッグの中には真夏でもパドリングジャケットと
乾いた予備の下着やエマージェンシーシートの用意がしてあります。
しかし、滅多に使うことはありません。


 タープの色が青色系だと天候の悪いときに顔色を伺うのが難しいです。悪く見えるからです。
これは冬山の低体温症を学ぶと自然にそうなります。
冬山用のフライや外張りが明るい理由の一つです。
ベージュ系をえらぶのも理由の一つです。
そういう心配のない気温と水温が高い、暑い地方であれば濃い色にするかもしれません。

 風があがり始めた海を見ながら久しぶりに『風は川ではない』という新谷さんの言葉を思い出しました。

 ガイド付ではなくて、自分の力で海に出ようとする人には
海で痛い目に遭うことも大事です。
それは自分で漕がなくては得られないものです。
 いつでも外海は危険な遊園地です。
距離が遠い近いに関わらず、海が易しくなったり、難しくなったりはしません。

自然は加減をしてくれませんから。


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