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『三風四雨、早春漕海』      【十一】風の佐多岬


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2月23日 佐多岬へ 横断途中の浮標『神瀬』

5時半起床。7時出艇。
次々と大型船が航路を通過していく。10キロ弱の短い横断だ。

 8時半立目崎。風に乗りサーフィンしながら岬の浦へ上陸。
逃した波は数えるくらいしかない。
 干し柿を食べる。陸でするおしっこは最高です。

 10時半佐多岬。風に乗り潮をつかみ、一気に岬をかわす。
ビロウ島に上陸するがあまりの寒さすぐに出る。
風が容赦なく熱を奪う。
佐田町で買い物。ソテツの自生地をよく見かける。



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早崎をまわり、あたりが急に明るく晴れてきた。
そして波のかなたが白くなり始めた。
海ではこんな場合、良いことは一つもない。

このあと、赤瀬崎から戸崎への4つの岬の区間が今回の旅で
一番面倒だった。

 地元の漁師さんが『観音』と呼ぶあたりは、潮が速く
北東の風と、太平洋のうねりがミックスされた波と潮の遊園地だ。
上陸地点も限られる。

 力のない僕には炎のパドリングよりも一つ一つの波に合わせて丁寧に漕ぐ、
波と一体になる漕ぎ方が必要だった。
 一つ一つの波のフェイスにバウを滑り落としながら前に進む。

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14時45分佐田辺塚/湊原上陸。

 予定地はゴロタのサーフのため、漁港のスロープへ。
しかし、港内なのに波がスロープを洗いスターンのハルを削る。
スロープで波に噛まれるなんて。

 浜には海水浴場の面影が残る。
ずいぶん昔に作られた更衣室とトイレが残っている。
波しぶきが高い防波堤を越えて白く散る。

 小学校の校庭でビールをのみながらのんびり過ごす。
子供たちが野球の練習をしていた。

 網元のおじさんに許可をいただいて、
はじめて漁港のスロープにテントを張る。
ソーダカツオを使ったアラの延縄仕掛けを見る。

夜は蚊に襲われるが蛙がのんびり鳴いていた。

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