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スタッフトレーニング          2005/07/27撮影


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湯島の海水浴場にて。背景は三角岳方面。

 新しく来たミストラルに身体を慣らすため漕ぎに出ました。
ちょっと乗っただけではそのカヤックのよさは分からないし、
引き出せないものです。

今回はナビゲーションを意識して漕ぎました。
基本は自分の位置を知ることです。
 海/地図とシルバコンパスを用意して、地図上にコースを書き込み、
あらかじめ目標物や稜線の形を想像しながら準備します。
 後は実際に自分の近くの海で地図を見ながら漕いでみてください。
冬からナビゲーション講習スタート予定です。
 



 往路のルートは五和町若宮から有明町リップルランド沖、黒島をへて、小瀬へ
ここから、湯島へは潮にもよるが小1時間ほど。

 本渡と熊本港を結ぶマリンビューは湯島の際をぬけて熊本へ。
本渡へは松島側を高速でかっとんで行きます。
往路では上島の稜線上の鉄塔を目安に進みます。
10:10天草空港発のダッシュ8がのんびり飛んでいきました。
潮目を読みながら、強い流れを捕まえて漕ぎ進みます。

 今日は湯島を回り、鬼池港へ戻るコース。
トータルで約40キロくらいです。
 往路は連れ潮/東の向かい風。復路も連れ潮/風は西の向かい風。
珍しく霧がなく視界が良い。午後から風が吹く兆しかもしれない。
 朝9時半に若宮を出て12時に小瀬、13時に湯島。
湯島公民館の日陰でのんびり休憩。
お昼は冷えたコーラと延命地蔵の水、
五和の産直の店の饅頭3個、行動食はお客さんからもらったアメ玉半袋。
その名も『男の勝ち組キャンディー』プロテイン入り。

 午後から予報どおり西風が吹き始めた。
ほどほどに吹いて欲しいと願いながら、出艇準備
夏は昼から西風が吹き、夕方凪ぐのがパターン。例外もある。

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今日の相棒ノースショアデザイン・ミストラル
全長:490cm全幅:55cm  重量:22㎏
特徴 『ショアライン、ショアラインフェーゴを進化させた、
 ノースショアデザインのニューカヤックです。(2000)
コクピットサイズがK-1サイズより一回り大きくなり、
コクピットの後には、デイハッチが付きました。
 ボトムの形状も変更され、より早く、エッジが使いやすくなったことと合わせて、
波の中での操作性が向上しました。
リーンのコントロールのできる、中上級者向きのカヤックです。』

http://www.northshoreseakayaks.com/

転流を待ち、湯島を14時前に出て16時に若宮に着く。
湯島からみた雲仙普賢岳の大きさはすばらしい。

 今日も予想よりも南へのフェリーグライドが少なくて、
残り5キロくらいからひたすら斜めサーフィン。
 フェリー角を保ちながら、丁寧に一つ一つの波のフェイスに
バウの右側を滑り落としながらサーフィンを続けます。

 ミストラルではスターンラダーを多用することなく、
積極的にエッジングで波を切っていきます。
おかげでフォワードストロークに集中できます。
 傾きのコントロールができている人には
とても感じの良い扱いやすいカヤックだと思います。

 スケッグなしだともう少し軽くなるはず。
荷を積んだツーリングであればスケッグはあったほうが良いです。
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 小潮と思ってなめていたら、手を止めることのできない
強烈な西北流を何度も横切ることになる。
流水経験者は途中の反流やボイルラインで休めます。

地図も持たずに出たので、島原の清掃工場の白い煙突を基準にして、
雲仙の稜線上のピークやギャップとの間隔を測りながら
どのくらい進んでいるかを計る。

 同時にバウとスターンを結んだ直線状にフェリーグライドの
目標がおおよそ重なるように設定してナビゲーションを続ける。
 何回も計りながら、やはりもっと南東へ移動しなければならないことに気がつく。

 やがて瀬詰崎と高杢島、湯島と亀島を結んだ交差点
ポイントA’を通過した。ここがちょうどルートの中間地点になる。
問題はここで、実際はポイントA’の場所よりもっと南東側にいないと
あとで修正が必要になる。数分おきに頭の中でコンパスが回り、
身体が進路を補正していく。
地図上と現実のナビゲーションの誤差を埋めていく作業かもしれません
 

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黒島に立寄る。8年ぶりくらいか?ダイチクと笹の島にカノコユリが咲いている。

 今回、千鳥に似た渡り鳥の群れが、潮目の浮遊物の
間で羽を休めていました。
 去年は数千羽の群れでやってきていた鳥です。
何処から来て何処へ行くのだろう。

 有明海のど真ん中で思う。普段漕いでる場所はなんと狭いのだろう。

 激潮帯にはいり、向かい風が強くなり波がでて、
スピードを上げて進路を維持するのにとても助かる。
おかげでびしょびしょだけど。そうこうしているうちに、
いつの間にか五和町の天神山のお社が見えてくる。

 やがて鬼池の工場の屋根が午後の陽射しに光りだす。
通詞島の向こうにうっすらと富岡半島が見える。まずい。
つまり、西へ流されていて、フェリーアングルがまだ足りない。
じわじわとバウを本渡市方面に振りながらサーフィンする。
意外と顕著な目標物がない。

 お気楽ナビゲーションの割には、亀島のいつものラピッドに正確に2時間で着いた。
途中で、カツオドリが僕の頭上を旋回しながら着いてきてくれた。

亀島のそばで久しぶりにミサゴのダイブを見る。

 * 湯島まで15キロの横断では復路は小潮でも早めに南側のエリアに移動して、
後々のマージンを取る必要があります。

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小瀬は竹島、飛竜島と高杢島の沖合いに浮かぶ浮標/灯火ブイ。
(右舷標識です。どちら側を通ったら安全か?わかりますか。)
第10管区の管轄。管理は三角海上保安部か?
浮標については『海上交通のルールと航路標識』海上保安庁 交通部刊を参照のこと。
保安庁で無料配布している資料には
役立つものも多い。

割と大きな貨物船や砂利運搬船などがここを通過して松島へ向かう。
 有明~松島はジェットスキーがうじゃうじゃいて、近寄る気もしない。
涼しくなって、水が綺麗になる秋まで待ちましょう。

 ミストラルだんだんなじんできました。
カヤックに魂を入れるまで乗り込もう。

 スピードが必要な方はマリナーやカリプソ、
容量ならバッカニア、アトランテック。
乗りやすさならショアライン、LC、フエゴ。
中級者以上のサーフ&ロックガーデンにミストラル。

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