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短期予報解説資料1 2019年11月24日03時40分発表 気象庁 予報部


午前、元台風27号が熱帯低気圧に、さらに前線を伴い南九州へ。
明日25日月曜日はドカンと西高東低の気圧配置に。


短期予報解説資料1 2019年11月24日03時40分発表
気象庁 予報部



1.実況上の着目点
① 黄海付近の500hPa 5760m~5820m には、-12℃以下の寒気を伴ったトラフがあって東進。

② 南西諸島付近には熱帯低気圧があって、ゆっくりと北上。
また、日本の南から東シナ海にかけて前線がのびており、
熱帯低気圧や前線に向かって下層暖湿気が流入して23日21時の名瀬の高層観測では、
850hPaのθe で338K を観測。
東シナ海の前線近傍では活発に発雷。

③ 伊豆諸島付近には低気圧があって、最大風速40kt[GW 級]の勢力でゆっくりと北西進。
東日本太平洋側では、海上はしけとなっている。

④ バイカル湖の東の 500hPa 5280m~5400m には、-42℃以下の寒気を伴ったトラフがあって東進。

⑤ オホーツク海には発達中の低気圧があって東北東進、伴う前線が沿海州にのびている。

2.主要じょう乱の予想根拠と解説上の留意点

① 1 項①のトラフは浅まりながら東進して25 日朝には日本の東で不明瞭となる。
1 項②の熱帯低気圧は24 日朝には東シナ海で前線を伴った温帯低気圧になり、
25 日にかけて西日本から日本の南を東進する。

また、1 項③の低気圧は、最大風速35kt[GW 級]以上の勢力を維持して房総半島付近を通って三陸
沖へ進み
、24 日夜には北海道の南東海上に達する。
これらの低気圧や前線に向かって 850hPa θe 330K以上の下層暖湿気が流入し、
トラフの接近に伴って大気の状態が非常に不安定となり、雷を伴った非常に激しい雨が降る所がある。

東日本や西日本の太平洋側では、25 日昼頃にかけて、土砂災害や低い土地の浸水、河川の増水、
竜巻などの激しい突風や落雷、降ひょうに注意。

② 1 項④のトラフは東進して、25 日夜には北日本に達する。
トラフの移動に伴い、1 項⑤の前線は東進して24 日午後から25 日にかけて、北日本から東日本を通過する。
1 項③の低気圧は25 日朝には、1項⑤の前線と一体となって北東進し、
2 項①の熱帯低気圧から変わった低気圧も、25 日夜には1 項⑤の前線と一体となる。
前線近傍では、大気の状態が不安定となるため、北日本では24 日は、落雷や突風、降ひょうに注意。
また、低気圧や前線近傍では、気圧の傾きが急になるため、
北日本から西日本の太平洋側や南西諸島では25 日にかけて、
北日本から西日本の日本海側では25 日は、強風やうねりを伴った高波に注意。

3.数値予報資料解釈上の留意点 総観場はGSM 基本とし、量予想や降水分布はMSM やLFM も参考。

4.防災関連事項 [量的予報と根拠] ① 大雨ポテンシャル(06 時からの24 時間):九州南部 120mm。

② 大雪ポテンシャル(06 時からの24 時間):高い所(注意報級以上)はない。③ 波浪(明日まで):関東
5m、東北・伊豆諸島・近畿・中国・九州北部・沖縄4m、その他広い範囲で3m。

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