天草だより(おしらせBLOG) >

また、ここに1 項①で注目する積乱雲群が、九州北部に28 日夜にかけて進む見込みであり、 実況には十分留意。


null


短期予報解説資料1 2019年8月28日15時40分発表
気象庁 予報部


1.実況上の着目点
① 日本海中部に前線を伴った低気圧
があって北東進。低気圧や前線に向
かって下層暖湿気が流入、九州を中心
に対流雲が発達し、28 日未明から雷を
伴った猛烈な雨を含む大雨が続き、長
崎と佐賀では24 時間降水量(平戸市
434mm、佐賀市390mm)がこれまでの記
録を更新する大雨となった。九州の西
では、前線に沿って積乱雲が東西に連
なり拡大している。
② 中国東北区の500hPa5640m 付近に
-18℃以下の寒気を伴う寒冷渦があっ
て南東進。寒冷渦からのびる
500hPa5700~5760m のトラフが中国東
北区を南東進。


2.主要じょう乱の予想根拠と解説上の留意点
① 1項①の低気圧は日本海を発達しながら北東進。
低気圧は、28日夜には閉塞して日本海北部に進み、
前線は北日本を通過して東日本まで南下するが、西日本では引き続き停滞する。
1 項②の寒冷渦は29日朝にかけて中国東北区を南東進、
寒冷渦からのびるトラフが深まりながら29 日夜に黄海に達する。

トラフの南東進に伴って黄海から東シナ海にかけては次第に500hPa で南西流場が強まり、
西日本に停滞している前線は29 日夜にかけてゆっくりと北上。
低気圧や前線に向かって850hPaθe345K 以上の下層暖湿気が流入して
大気の状態が非常に不安定となるため、西日本は29 日夜にかけて、
東日本は28日夜にかけて雷を伴った非常に激しい雨の降る所がある。

北日本も日本海の低気圧に向かって日本のはるか東の高気圧からの南東風も加わり、
湿った南東風が吹きつけて雷を伴った激しい雨の降る所がある。
特に、九州北部では、これまでの記録的な大雨で地盤の緩んでいる所や増水や氾濫している河
川がある。
また、ここに1 項①で注目する積乱雲群が、九州北部に28 日夜にかけて進む見込みであり、
実況には十分留意。

西日本は29 日夜にかけて、東日本や北日本は28 日夜にかけて、土砂災害、
低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に厳重に警戒、落雷や竜巻などの激しい突風に注意。

② 低気圧に伴って気圧の傾きが大きくなるため、西日本は28 日夜にかけて、
東日本や北日本は29 日夜にかけて強風や高波に注意。

3.数値予報資料解釈上の留意点 総観場はGSM を基本とし、
量予想や降水分布はMSM やLFM も参考。

4.防災関連事項 [量的予報と根拠]
① 大雨ポテンシャル(18 時からの24 時間):九州北部・東海
150、中国・北陸120、近畿・関東甲信・北海道100mm。
② 波浪(明日まで):北海道・東北・北陸・関東・伊豆諸島・東海・近畿3m。

5.全般気象情報発表の有無 「大雨と雷及び突風に関する全般気象情報」を17 時頃に発表予定。

Add Comment

このアイテムは閲覧専用です。コメントの投稿、投票はできません。